口腔ケアと冬場の感染予防(Vol.2)
2016.12.30
空気の乾燥が激しい冬場は、ノロウイルスやインフルエンザなど感染性の病気が蔓延するため、抵抗力の弱い子供や高齢者は、これらの感染症に気をつけなければなりません。
特に、飛沫感染するインフルエンザウイルスなどは、鼻や喉を経由し感染します。マスクの装着やうがい手洗いなどはインフルエンザ予防の基本ですが、もっと根本的な予防が重要であることを知っていますか?
喉や鼻の中は、粘液で適度に湿っていることが、ウイルス感染予防には大切です。特に、鼻毛などは微細なウイルスなどの侵入を防ぐ役割をしています。鼻をいじったり口もとをいじる癖のある人は、よりインフルエンザに感染しやすいというデータもあるほどです。手洗い・うがいと同様に、空気の乾燥によりウイルスの増殖が見込まれる冬場は、大出先では鼻や口を不用意にいじるのは止めましょう。
また、冬場は喉や鼻の粘膜が乾燥して傷みます。ウイルスが体の中に新入しやすくなりますので、適度な湿度を保つことも大切です。
さらに、口の中の細菌が作り出す「プロテアーゼ」という酵素が粘膜を破壊することで、さらにウイルスが侵入しやすくなることが分かっていますので、歯垢や歯石、舌苔などで、お口に中が汚れないよう入れ歯とお口の中の口腔ケアを強化してください。汚れていると細菌が増殖してプロテアーゼも増えてしまいます。